衒学者の回廊
課題が見出される庭園
案内板に戻る
滞米中の「往復書簡」と「園丁の言の葉」:1993-1994

これは衒学者を自ら任ずるある園丁(当ウェブ制作者)の思考の歩みです。広い読者を想定せずに書かれた日常におけるきわめて個人的なメモにそれは始まり、次第にそれは「特定」の読者を想定したものとなっていきます。

現在「草庭亭」の主として「批評行為としての庭」(当園丁による)の管理運営をする石川初氏の3年に亘るセントルイス滞在の時期に、筆者が再会した際、この「個人的メモ」は彼との間の往復書簡の形を取るようになった経緯があります。(その一部はすでに石川氏のサイトbs@webの「ある往復書簡」で紹介されています。)この1年数ヶ月にわたるe-mailを利用したエッセイのキャッチボールは、やがて「相互」という狭い読者を想定したものから、自然の成り行きとして不特定多数の一般読者の通読に耐えうるものを目指すようになります。つまりは、「一言えば十解る」親しい間柄だから詳しい説明は要らない、というのでなく、読者がある前提を知らないかもしれないことを想定し、できるだけ一般的且つ受容可能な作文にしていく工夫がエッセイの端々に見られるようになっていくわけです。

作文は、はじめ、時系列的に並べるよう努めましたが、複数のテーマが平行に進んだり、時をおいて返答したり、といった交錯した進展をしたため、思うようにはいきませんでした。ただ、当時の文章は、いくつかの例外を除いて、できるだけオリジナルに近い形で残すようにしてあります。余りにも断片的あるいは独善的な作文には、追って、筆者自身による最新のリビジョン、もしくは解説を付けるつもりです。

まず、往復書簡の相手である石川氏の回想文をすべての文章に先立ってご紹介することで、このサイトの意図を明らかにしたいと思います。

滞米中の「往復書簡」

課題
題名
著者
時期
日常
3000ピースの青春、
あるいは「意図された非日常体験」
石川
January 1993
非日常なんてクソ食らえ
中溝
January 1993
日常の非日常性について
石川
January 1993
幸せ
不幸せという名の梯子を登る
中溝
July 1993
完結する「幸福」(不幸階段)
石川
September 1993
アメリカ
体験
日常生活へのカギ
May 1993
洪水の日々
September 1993
多吃一点、更食!
November 1993
日本再考
国技というものは
中溝
February ~ December 1993
熟練か専門か
(石川君の「達人への希求」に飛ぶ)
March 1993
醤油とご飯
Janurary 1994
歴史観
昔話の歴史
石川
January ~ May 1993
シーシュポスの職人たち
中溝
May 1993 ~ March 1994
民族
少数民族の意地
石川
April ~ May 1993
「少数派」の理屈も「理屈は理屈」
中溝
July 1993 ~ January 1994
アメリカ
vs.
日本
レキシントン57丁目、午後5時5分
November 1993 ~ January 1994
レキシントン57丁目」を読む、
あるいは「東京人の憂鬱
石川
December 1993
東京に文化というものがあるのだろうか
December 1993
文化の日々
December 1993
アイラブニッポン
December 1993
ポジティブな文化、あるいは罪の意識を背負った日本
中溝
November 1993 ~ January 1994
寒さに凍える文化
(或いは単に「ヒーターが壊れた!」)
January 1994
民主主義
それでは「アメリカ」は民主主義なのか
December 1993 ~ February 1994
アメリカ
体験
アメリカはそこにあった
January 1994
伝統
あっちの水は...
January ~ February 1994
 国家と目的意識
March 1994 ~ September 1996
農耕vs.狩猟
農耕は殺戮するFarmer the Killers #0
石川
 
農耕は殺戮するFarmer the Killers #1
June 1993
農耕は殺戮するFarmer the Killers #2
June 1993
農耕は殺戮するFarmer the Killers #3
June 1993
鯨と共にいきる
(「本物の狩猟民族」とは何か考える)
中溝
December 1993
  中溝とはなんであったか(手記)
石川
 
石川君の「手記のようなもの」を読んで
中溝
July 1993

滞米中の「園丁の言の葉」

課題
題名
時期
便宜的範疇
支配者と音楽
January ~ September 1993
覚え
  自分になる(散文)
March 1993 ~ June 1994
覚え
外に向かう音
April 1993
覚え
 『目覚めよと呼ぶ声』は花婿を知らせる声(散文)
April 1993
覚え
『プログレの亡霊』カーネギーに現る
(Newly uploaded on June 20, 2001)
March 2 - October 9, 1993
批評の試み
文明
『砂のあした』を生きる
April 1993 ~ March 1994
批評の試み
遺跡を掘る
「『砂のあした』を生きる」に自ら寄せる
April 1993 ~ March 1994
批評の試み
塩水の砂漠
May 1993
メモ
言語
ブラヴォーか万歳か
July 1993
評論の試み
日本
共通 の恐怖〜恐怖が支配する日
July 1993
評論の試み
「中傷文学」の勃興
July 1993 ~ January 1994
評論の試み
帰国者は迫害される?
July 1993 ~ January 1994
評論の試み
テレビは何故謝るのか
October 1993 ~ June 1994
評論の試み
匿名の国
December 1993 ~ June 1994
評論の試み
つまらなくなったマーラー
December 1993
覚え
橋を渡る(これが夢?)
December 1993
覚え
アメリカ体験
ひとつの季節が終わるのは
January 1994
覚え
「哲学者の道」から流氷を見る
January 1994
覚え
親父
自分でつくれ!
January ~ March 1994
覚え
伝統
解体という名のひとつの星
February 1994
覚え
芸術相対論(1994-) 
評論の試み
「分析」を超えて
March 1994
評論の試み
妊娠十ヶ月(散文)
March 1994
覚え
音楽は外から捉えうるか
March ~ June 1994
評論の試み
霧笛の王者(散文)
April 1994
覚え
政治
解体現象としての民主主義 
評論の試み
  完結を越えるこころみ(散文)
June 1994
覚え
課題が見出される庭園: 案内板に戻る
園丁への連絡